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後悔させない!土地を購入するときの軟弱地盤の見分け方と地盤沈下が起こる理由を詳しく解説

家を建てるときに最も重要と言ってもよいのが地盤です。
建物をどれだけしっかり造っていようとも、地盤が軟弱では意味がありません。
特に自然災害に関しては、いつどれくらいの規模で起こるか予測不能です。
完璧に防ぐことはできないため被害を最小限に抑えるためには硬質地盤が望ましいです。
また、数十年も住むわけですから、家自体の強度が少しずつ落ちていくことを考えると、月日が経てば経つほど地盤の変化によって建物への影響を及ぼしやすくなるのは容易に予想がつきます。

この記事では、なぜ軟弱地盤になってしまうのか、軟弱地盤の見分け方まで解説しています。
土地を購入する際に参考にしてみてください。

家が傾く原因

ドアが勝手にしまったり、床面をボールが勝手に転がっていったり、いつの間にか家が傾いていることもあるのです。その原因となるのは一体何でしょうか。

建物の問題

構造欠陥や施工不良

筋交(すじかい)の入れ方が悪かったり、部材や材料をケチった設計になっているパターンです。
わかりやすい例が基礎工事です。
家を建てる場合、土台を造るコンクリートの基礎工事が必ずあります。
この土台を使って柱や壁を立ち上がらせるため、1階の間取りがコンクリートで形取られることがほとんどです。
一般的な施工ではコンクリートで地面に接する全面をカバーします。
日本では主に木材住宅が主流であるため、床裏を地面から離すことにより、木材が地面からの水気や湿気に直接晒されないようにしている役割も担っています。

今ではやっと70〜90年耐久の長期優良住宅が台頭し始めましたが、昔の考え方は家の耐久30年、それに合わせた水とセメントの比率でコンクリートを生成していた歴史があります。
一般住宅ではありませんが、一昔前に大手ゼネコンのシャブコン(水の割合が明らかに多い)問題が話題になりました。
耐久30年は商売事情の背景もあるのでしょうが、イギリスやドイツのように耐久80〜100年が当たり前の文化と違って、地震大国の日本のほうが住宅建築に関して少々おざなりになっていたのは驚くべき事実です。

老朽化

度重なる地震や車通りの多い場所では常日頃、振動も伝わってきますから、建物の梁(はり)や筋交のボルトが緩んだりします。
もちろん錆びにくいボルトを使用していますが、いずれ錆びてもろくなったりするのは避けられません。

さらに、高温多湿な日本の気候は本来なら木材住宅にとって天敵とも言うべき相手です。
基礎の土台で浮かせてはいるものの、湿気がたまりやすい地域など住む場所によってはどうしても腐食してしまうこともあります。

こうした老朽化は建物の骨組みを歪ませることになり、結果として家が傾く原因になります。

シロアリ

シロアリの木材駆逐によって歪みが発生し、家全体の強度が低下する恐れがあります。
「新築住宅だからシロアリは発生しない」というのは間違いです。
確かに築年数が増えればシロアリ発生確率は10〜20%と上がりますが、築10年未満でも20棟に1棟(5%)の確率で発生するのです。

さらに断熱材を入れている家がほとんどですが、逆に言えば熱がこもりやすく風通しは悪い方向になるため、シロアリは発生しやすい環境にあります。

コストカットのためか基礎土台が低めで床が低い設計になっている家もシロアリが発生しやすい傾向です。

大地震による地盤のずれ

自然災害の中で最も地盤に影響を及ぼすのは大地震です。
仮にピンポイントで地盤に段差が発生した場所は家が傾いてしまいます。
ただし、その周辺の家は地盤がスライドしているだけなので無事であることが多いです。
近年の東北地方太平洋沖地震、熊本地震、能登半島地震のレベルの地震では、どんな強固な道路でも地割れが起きたり、ヘビのように波打ちが起きたりしました。

地盤沈下

本来家が建っている場所は地面が平坦であることが前提です。
ところが、様々な要因で地面が沈み、家が傾いてしまうこともあります。
地盤沈下は2種類あり、沈下の量がどの箇所でも同じ「均等沈下」と沈下の量が不均一な「不同沈下」です。特に家の傾きが顕著なのは不同沈下です。

主に盛土、液状化、擁壁耐久の低下、木々の影響などにより地盤沈下が起きます。これらについては後ほど詳しく解説します。

地盤沈下の影響

安心安全な土地を選ぶのに重要な要素は地盤です。地盤沈下が起こることで様々な影響が出てきます。

建物の倒壊

言わずもがな地盤沈下によって家が傾いてしまうことはもちろんのこと、放置し続ければ最悪の場合、建物が倒壊する危険性もあります。

健康被害

意外だと思われるかもしれませんが、地盤沈下によって家が傾くことで、めまい、吐き気、頭痛、睡眠障害、鬱などが起きる可能性があり、平衡感覚が狂っている環境で住み続けると心身ともに支障をきたします。

家周りの被害

水たまりができやすくなり、ボウフラなどの虫害の懸念、水気が多いため腐食の進行を早める懸念があります。

そして見えない所で被害を受けるのはライフラインです。
上下水道、ガスなどの幹線は主に地中に埋めてあることがほとんどなので、最悪の場合は管が破損し大事故につながりかねません。

さらに、雨水などを効率的に排水させるために外構に角度をつけている部分が、うまく排水できなくなってしまい、浸水被害を受けてしまうこともありえるのです。

地盤沈下の原因

では、地盤沈下が起こる原因は何が考えられるのでしょうか。主な原因を紹介します。

盛土が軟弱

周辺より高い場所に住宅が集まっている場合は盛土の可能性が高いです。
他の特徴として河川、山の手、田畑・沼・谷・海岸などが多い土地、埋め立てている場合も同様です。

軟弱な盛土は適切な工事がなされていないと予想できます。
盛土は固める行為に長い年月が必要です。ところが短期間で工事が終わっているのは怪しいですよね。

盛土がすべてダメというわけではありませんが、そもそも盛土は元々あるはずのない場所に土を盛るわけですから不安定で家が傾いてしまいがちです。
盛土によって軟弱地盤と、硬質地盤にまたがって家を建ててしまうと、不同沈下が起きやすくなります。

地下水の汲み上げまたは液状化

地中深くには地下水が存在し、浸透した雨水が溜まった状態のままになっています。
地下水が溜まった状態を維持していれば問題ないのですが、まれに周辺の工場などで度重なる地下水の汲み上げを行った場合は、水位が変わることで粘土層の収縮を繰り返し発生させ、その土地の地盤が軟弱になってしまいます。

過去に池・湖・川だった場所を埋め立てている場合は液状化現象の発生リスクがあります。
例えば川の流れを変えるような河川工事をしたというのもありえるのです。
振動や地震によって地盤が揺れ、水分が地表に現れてくることで地盤沈下が発生しやすくなります。

擁壁が負ける

盛土の保護として多く設置されるもので、土が崩れないように側面を抑える壁状の構造物のことを擁壁(ようへき)と呼びます。
工事に不備があると土の圧力に負けて擁壁が傾いて地盤沈下を引き起こします。
最悪の場合は擁壁が崩壊する恐れもあります。

木の根腐れ

周辺に木があると根腐れを起こす可能性があり、空洞が生まれて地盤がずれてしまいます。
実は地中に木が隠れていた場所だったと後で気づいた場合はやりきれませんね。
土地柄上、草木を多く残している地域は要注意です。

軟弱地盤とは

広い意味では水分を多く含んだ柔らかくて固まりが不十分な地盤を言いますが、建物の荷重に耐えることができない地盤はすべて軟弱地盤とも言えます。

地質には大きく分けて砂質と粘土質があります。
砂質の粒度が高く、隙間がないほうが軟弱になりにくいです。
粘土質は隙間が多いため圧力がかかって、隙間の空気が外に押し出されて変形しやすいという特徴があります。

軟弱地盤を見分ける方法

軟弱地盤の土地には特徴があります。ここでは見分ける方法を紹介します。

周辺の家を確認する

住宅街であれば、周辺の家の壁や塀に多くのヒビが入っていないかを見てみましょう。
特に築浅の物件にも関わらず、ヒビが入っている場合は要注意です。

周辺の公道を確認する

地面が波打ったり、亀の甲状にヒビが入っていないでしょうか。
マンホールも道路の面より明らかに出っ張っていないでしょうか。

公共物では例えば、電柱が傾いていないかでも確認することができます。

古地図と最新地図を比較する

過去に河川や湖、沼、三角州(デルタ)だった場所は軟弱地盤の可能性が高いので古地図で確認してみるのもよいでしょう。
古地図は国土交通省の国土地理院ホームページで閲覧可能です。
土地開発が盛んに行われている地域で注意すべき点は、ここ数年で急に宅地になった場所ではないかです。田畑を潰してというのはよく聞きますよね。

さらに等高線図で土地が周辺より明らかに高い場所もしくは低い場所になっていないかも併せて確認すると良いでしょう。
盛土で高くした場合と、水が集まりやすい場合も地盤が軟弱になるからです。

ハザードマップで確認する

ハザードマップ上でリスクがある地域(被災想定地域)になっていないでしょうか。
逆に捉えればリスクが少ない場所もわかるということです。
安全な場所は様々な観点から決定されています。
要素の一つに軟弱地盤になりやすい要因も含まれているため参考になります。
例えば水が集まりにくい場所、崩れにくい場所がそれに当たります。

地盤調査を依頼する

軟弱地盤の見分ける方法をいくつか紹介しましたが、ある程度絞り込んだら最終的にはプロに地盤調査をお願いするのが安心安全です。
地盤調査は素人判断では発生しやすい抜け漏れをカバーしてくれますので自分の判断だけで土地の購入を決めるのはおすすめできません。
必要があれば地盤改良工事に進みます。

家を建てた後でも地盤改良はできる?

残念ながらできません。地盤改良は建物に充分耐えうる地盤をつくるためにやるものです。
地盤改良工事には主に3つの方法がありますが、これらはその土地に建物がないことを前提としていることがわかります。
ここではその3つの方法について紹介します。

表層改良工法

軟弱地盤を一度掘り起こし、固化材(セメントなど)を流し込んだ後に土を戻します。
そして固化材と混ぜ合わせることで軟弱地盤の強度を高めて硬質地盤と一体化させる工事です。
最もコストを抑えられる方法です。

柱状改良工法

地中にセメントを流し込んでコンクリート支柱を打ち込む工事です。
支柱は30m程度まで打ち込めるため軟弱地盤より深い硬質地盤まで充分届くでしょう。
ただし、打ち込む深さと本数は建物の高さおよびコストに比例するため注意しましょう。
例えば数m打ち込むのと数十m打ち込むのでは費用が一桁違います。

鋼管杭工法

工事の仕方は柱状改良工法と同じですが、異なる点はコンクリート支柱の代わりに単管パイプを複数打ち込むことです。
しかしながら柱状改良より打ち込める深さは浅く、8m程度までとされています。

まとめ

家を建てる際は、間取りやデザイン、方角など建物のことに目が行きがちですが、安心な暮らしを営むためには、まずは安全な土地を見分けることが重要です。
特に全く知らない土地に住もうと考えている場合は何の情報もないまま土地を購入するのは控えた方が良いでしょう。
この記事で紹介した軟弱地盤を見分ける方法を踏まえた上でプロに相談に乗ってもらうほうが話がわかります。

家が傾いてからでは余計な費用もかかり、結果的に損をしますから、それを避けるためにも地盤調査をしっかり行って、必要があれば地盤改良をしましょう。
また、不適切な地盤調査や地盤改良工事が行われないよう業者は慎重に選んでください。
長く付き合う住宅に関してはランニングコストとトータルコストをしっかり比較して、読者の皆さんが快適な生活を送れるように願っています。