何らかの理由で住宅が沈下してしまった場合、修正工事が必要となりますがその施工工法にも種類があります。今回はおすすめの工法や愛知県で実際に行った施工事例、メリットや注意点などを紹介します。
建物が地面に沈む原因
建物が地面に沈む原因は大きく2つに分類されます。
1,自然要因
①地震
自然要因の一つとして挙げられるのが地震です。
地震による地盤沈下の原因は、液状化現象によるものです。
本来固体である地盤が地震の揺れにより水と砂に分離し、地面に水が噴き出してしまうのが液状化現象です。それにより建物が沈下してしまうのです。
②洪水
もう一つの自然要因として洪水が挙げられます。
洪水による地盤沈下の原因として、地盤の浸食とゆるみが挙げられます。
地盤の浸食は、大量の水が流れてくることにより地盤が圧迫されて沈下してしまう現象です。ゆるみとは、地盤の水分量が増えることで、柔らかくなってしまい地盤が緩んで沈下してしまうというものです。
2,人為的要因
①盛土
人為的要因のひとつとして挙げられるのが盛土です。
家づくりにおける宅地造成の際などに、勾配や地盤の強さを変えるために土砂を積み上げておこなわれる盛土ですが、この作業により地盤が圧縮されて地盤沈下が引き起こされる場合があります。
②水道管水漏れ、破裂
水道管の老朽化や外部からの衝撃などにより水道管に何らかの破損が生じた場合に地盤沈下が発生することがあります。
水は普段当たり前に使えるものだと誰もが認識していることから、破損に気づくのが遅れてしまい地盤沈下という深刻な問題にまで発展してしまうリスクがあります。
液状化対策の方法
実際に地盤の液状化が発生し、建物が沈下してしまった場合におすすめの工法が「地盤ロック工法」です。
地盤ロック工法では、地盤ロック液剤を注入して地盤改良と同時に家の傾きを直すことが出来ます。
西川では、自社独自の地盤ロック材を使用しており、液剤を膨らませて建物を持ち上げるのではなく、材料の体積でしっかりと持ち上げることで状態を維持することが可能となっています。
地盤ロック工法の作業の流れとしては、以下のとおりです。
- 液剤による注入上げ
- 建物の周辺に配管を出しながら穴を掘る
- ステンレス製パイプを弱い地盤に差し込む
- パイプの先端から液剤を注入して、建物を持ち上げる
アンダーピニング工法とは
建物が沈下してしまった場合の修正工事の一つとしてあげられるのが、「アンダーピニング工法」です。
建物の基礎下を掘削して、アンダーピニングという調整鋼材を入れてジャッキで持ち上げます。アンダーピニングの鋼材の下に鋼管杭耐圧コンクリート平板を入れる方法があります。
耐圧盤工法は、きちんと耐圧が取れる業者だと、しっかりした柱を基礎下に作ることが出来、地盤が弱い場合は、地盤改良も出来る工法もあります。
鋼管杭は硬い支持層が有ればいいですが、なければ地盤改良が必要になります。鋼管杭で支持できる深さに支持層があってもそこまでが弱いと鋼管以外の土が下がり基礎下に空洞が出来ます。
この場合も地盤改良が出来る工法もあります。鋼管杭を打ち込み新たに基礎を作って補強するという方法になります。
土地の掘削は、地盤の強度を弱めてしまうこととなるため、既存の建物の下の強い地盤まで杭を打ち込むことで、再沈下するリスクを軽減するのです。
アンダーピニング工法のメリットと注意点
ここでは、もう少し詳しくアンダーピニング工法のメリットと注意点について見ていきましょう。
アンダーピニング工法のメリット
再沈下のリスクがほとんどない
最大のメリットともいえるのが、再沈下のリスクを軽減できるという点でしょう。
地震にも強く、将来にわたって建物の安全を確保することができます。
軟弱な地盤にも対応可能
表層の地盤強度が軟弱であっても、アンダーピニング工法であれば関係なく適応することができます。
細かな単位での修正ができる
油圧ジャッキにより1ミリ単位で微調整が可能であるため、小さなゆがみなどもなくすことが可能です。
建物全体だけでなく、部分での修正をすることもできるため、状況に応じた対応が期待できます。
基礎に関係なく工事可能
築年数が長く経過しており、無筋の状態の建物などであったとしても、基礎を補強しながら持ち上げることができます。
狭い場所でも施工可能
アンダーピニング工法は、大きな機材や資材などを使用せず、建物の下に潜り込んでの作業となることから、狭い場所での工事も可能です。
建物が重くても持ち上げ可能
平屋などの一般住宅のほか、ビルやマンション、橋などといった公共工事でも採用されている工法であり、コンクリートなどの重量がある建物にも対応することができます。
退去不要で工事が可能
居住した状態で工事が可能であるため、一時的に仮住まいを借りるなどの暮らしを変える手間が発生しません。
アンダーピニング工法の注意点
費用が高い
他の沈下修正工事と比較すると、費用が高いという点に注意が必要でしょう。
費用が高額になる原因の一つとして、アンダーピニング工法は難易度が高く、取り扱っている施工業者が少ないという点が挙げられます。
出来るだけ費用を抑えるためには、いくつかの業者を比較検討したり、アンダーピニング工法を取り扱う施工業者に直接依頼するなどの対策をとることをおすすめします。
なお、アンダーピニング工法以外にも沈下修正工事にはいくつかの種類がありそれぞれに特徴があります。
その他の工法に関しては、圧倒的に費用が抑えられるというメリットがありますが、その分再沈下のリスクが高かったり、修正できる傾きの制限があるなどの注意点が挙げられます。
業者や工法を選定する場合には、それぞれの特徴やメリット、デメリットをしっかりと把握したうえで検討を進めていきましょう。
工期が長い
他の工法と比較するとアンダーピニング工法の場合は工期が長くなっています。しかしながら、先にメリットとしてご紹介した通り建物に居住しながら工事を進めることができるという点は安心材料となるでしょう。
工事中は、水道、電気、ガスなどに関しても通常通り使用することができることから、特に生活や業務に支障が出るということもありません。
事前の地盤条件のチェックが必要
アンダーピニング工法は、再沈下のリスクを軽減させることのできる優れた工法ではありますが、地盤の条件次第では再沈下の可能性もゼロではありません。
高い費用をかけておこなうにあたっては、事前の地盤調査や基礎の調査が必須だと言えるでしょう。
また、万が一再沈下が起きた時の補償についてもしっかりしているかどうかを事前に確認したうえで工事を依頼することが必要となります。
実際の施工スケジュール
続いては、実際に西川で取り扱った地盤沈下の修正工事の施工について、流れをご紹介していきます。
今回の事例は、近隣の水道管の破裂による建物の沈下です。
この事例において、西川では、「地盤ロック工法」および「アンダーピニング工法」による修正工事を提案しました。
具体的な施工スケジュールは下記のとおりです。
【1日目】挨拶・近隣挨拶・機械搬入・掘削準備
【2日目】掘削・液剤準備
【3-5日目】液剤注入
【6日目】掘削拡張・耐圧
【7-9日目】液剤注入
【10日目】薬液取り・耐圧・中掘削
【11-15日目】液剤注入・支持鋼設置
【16日目】液剤注入・片付け・清掃・立会
【17日目】グラウト・室内修繕・埋戻し・フロンス取付・清掃片付け
他者の見積もりでは、1000万円近い金額を提示されていたとのことですが、西川では自社でアンダーピニング工法の施工が可能なことや、独自の地盤ロック材の使用により予算の半額での工事が可能となりました。
もちろん安いだけでなく、将来にわたって安心・安全が続く施工内容であるのも西川だからこそだと言えるでしょう。
まとめ
以上、地盤沈下の原因や建物が沈下した場合の対処方法、具体的な工法などについてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
今回おすすめの沈下修正工事としてご紹介した「地盤ロック工法」及び「アンダーピニング工法」については、実際に西川で取り扱った施工事例であり、お客様に満足の声をいただいております。
今回ご紹介した以外にも、西川ではさまざまな工法を取り扱っているほか、業界最安値を目指し、お客様のニーズに合わせた提案をおこなっております。
保証についても、自社10年保証に加えて、日本最大の第三者の10年保証も可能となっています。
地盤沈下や建物の傾き、地盤改良などに関して、何か不安な点や心配事等がありましたら、ぜひ業界トップクラスの工事実績を誇る西川にご相談ください。お客様の満足のいくご提案をさせていただきます。